イソップ物語 老人と死神 (Jacobs 69)

 辛い仕事で背中が折れ曲がった老人が、森で木の枝を集めていた。しかし彼は疲れきって絶望し、とうとう木の束を 投げ出して、こう叫んだ。
「もう、こんな生活には耐えられない。ああ、死んでしまいたい。死神がやって来て、わしを連れて行ってくれぬもの か!」
 老人がこう言うと、恐ろしい骸骨の死神が現われた。
「お前は死にたいのか? 私を呼ぶ声が聞こえたぞ!」
「これはこれは、死神様」木こりが答えた。「もしよろしければ、この木の束を背負うのを手伝ってはくれませんでしょ うか?」

願ったことが、全て叶ったならば、とんでもないことになる。

(日本語訳 Keigo Hayami)

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